音屋 ねえ


リクエストがあったのでこちら。
音屋って東方ジャンルで音楽アレンジを出している人の総称。
2ちゃんねるゲームサロン板、東方幻想板など各種コミュニティでもしばしば軋轢を生んでいる。 
でもね、音屋叩きの根っこって儲けているからじゃなくて、単にジャンル違いの僻みや嫉妬じゃないのって話。


東方ジャンルって元々シューティングゲーム好きが集まっていたから、仲間内の連帯感がとても強かった。
シューティングゲームは失礼な言い方をすれば黄昏のジャンルで、東方の制作者だって潰れそうなジャンルの最後のあだ花の
つもりで東方紅魔郷を作ったって話もある。
そこに、音楽のアレンジを行う所謂音屋って方が入ってきた。


彼らは音楽という世界の中で交友関係もオープンだった。 コンサートをやっていたからイベントをやるノウハウもある。
小さな世界で連帯していた既存の東方ファンはどうなったかって言うと、最初はいい曲だなあと思っていたけど
だんだんそのオープンすぎる態度が目についてきた。
交友関係もどんどん広げて、どんどん階層を駆け上がるから嫉妬が先に来てしまう。
CDの原価率もあって音屋は儲けすぎるって印象も手伝ってバッシングにつながった。
それがニコニコ動画における一連の展開で顕在化しちゃったわけ。


音屋の人たちだってニコニコのことをよく思っていた訳じゃない。 勝手にアップロードされてしまったいわば被害者だった。
でもそれが元で人気がでた。 人気が出たら人気が出る元になったニコニコを否定することができなくなった。
否定したらせっかくついた自分のファンが逃げてしまう。
ここで勘違いしちゃいけないことは音屋さんだって被害者だったってこと。 過去形にしたのはニコニコを宣伝場所と
思ってそこで販促活動を始めちゃった人が現れたからなんですね。


ところがですね。このニコニコって劇薬なんです。 一度人気が出ると、今度は人気を維持しないといけなくなる。
維持するためには新しいことをどんどん続けないといけない。
娯楽に永遠は存在しないって言うのは任天堂の山内会長の言葉でしたっけね。
事実、ニコニコ初期ではやった陰陽師なんか半年持たないし、恐怖の館も二次創作が出たのに数ヶ月持たなかった。
あっという間に消費されて、今までの蓄積なんかみんな吹っ飛んでしまう。
本来自分のペースで楽しむのが同人なのにいつの間にかニコニコにあわせないといけなくなった。
さあ大変だ。 ってのが今の状況。 できれば今一度同人の醍醐味に帰って欲しいと思うばかり。


結局のところ音屋の皆さんも色々と正念場にたたされている訳ですよ。
儲けている音屋も儲かっていない人もいろいろと肩身狭いのではないでしょうかね。


そしてもっと危ないのは権利関係。同人のぬるま湯にどっぷりつかって悪い奴にだまされている音屋さんが続出している。
イオシスもコピーライト周りでさんざ叩かれたけど、やっぱり弁護士さん雇うなり相談するくらいはしたほうがいい。
自衛しなさいってこと。 儲かると思って寄ってくる人はファンやアンチだけじゃない。
もっと悪い人がいるってことを認識した方がいいんじゃないかな。


音屋の皆様方無理をしないでマイペースで創作活動を続けてくださいまし。