MGS4に見る日本ゲーム業界の困ったところ

ゆっくりした結果がこれだよって感じで
あっという間に二週間経ってしまったよ。
秋葉原の事についてはあまりコメントしたくありません。理由は察してください。


メタルギアソリッド4が発売しましていい感じで売れ残っております。
いや、メタルギアシリーズから見た場合、大成功なのですがPS3を牽引するという役目を背負わされて
あっぷあっぷしているという感じです。
メタルギアオンラインまでわざわざ作って、中古対策をやっているのが何とも甲斐甲斐しいですね。


でも今回の話はそんな話をしたいわけじゃない。
このメタルギアを見ると色々と日本のゲーム開発現場の病理が見えてしまう。
まず費用。 単純比較するのはどうかと思うけどそれでも、欧米のことXBOX360で人気を果たした
ギアーズオブウォーと比較したらなんと5倍近くも費用をかけている。
普通億単位でそんな数十億なんてお金を動かしたらいくら体力がある会社だって一撃でイチコロだ。


ここまでは2ちゃんねる掲示板の話。
問題は、もっと別。
メタルギアになんか違う夢を見ちゃっている人がすごく多かったって事実なんだよね。
それはユーザー側じゃない なんと開発側のほうなんだ。


ゲームを開発している人たちの中にテクノロジ厨と呼ばれる人がいる。
彼らは確かに実力はあるし、すごい映像を作って皆を楽しませてくれる。
これが高じすぎて、色々と無茶なことをやり出すのがテクノロジ厨。
ところがですね、最高のテクノロジが得られる筈のゲームデベロッパーカンファレンスなるゲーム開発者の学会には
日本人の姿がいない。 かろうじてIGDAのカンファレンスに出るくらい。
ちょっと待てよ最高の技術が欲しいんじゃなかったのかよと、ある人に尋ねたら英語がわからんって返された。
まあそりゃそうだ。
でもさ、そんなことを言ったら3DCGの世界なんか最初から英語の世界だったさ。
先人はそういうのを乗り越えて今に至ったんだ。


とにかく今のゲーム業界はXBOXにしてもPS3にしても高性能ゲーム機はみんな不景気なんですわ
で、WiiとかDSとかでゲームを作ると、こういうテクノロジ厨が言うんですよ。
「こんな低性能ハードで作ったら日本はもっと遅れてしまう」
「低性能なDSで作っても満足なものはできない」


そんなモチベーションでゲームを作っていたらそりゃプロジェクトが低空飛行するのは当たり前なんですよ。
で、テクノロジ厨はこういうんですよ。
「MGSが売れれば何もわかってない経営者は目を覚ます」
あたしゃ目が点になりましたよ。


2ちゃんねるのゲームハード板をご覧なさい。
素でそう言う人いますから、私は最初煽りだと思っていたんですよ。
そしたら彼らは本気だったんですよ。
中高生だとも思いましたよ。
でも書いている人は歴とした大人なのです。


私が思うにすべてにおいて満足な環境を与えられたら、そのプロジェクトは資金ショートを起こします。
だって満足って事は削れる部分も余裕を持たせすぎたってことでしょ。
要は無駄なんですよ。
で、やれ新技術研究だと称して会社から金を吸い出したら
欧米よりもアホみたいに金がかかっちゃった。 ってわけ


ゆっくり研究した結果がこれだよ
で、実際に実装したらパフォーマンスがでなくて、それを引きはがしているんですよ
もうね アホかと。


こんな調子じゃ日本は欧米に追いつくどころか引き離される一方でしょ。
だって金使いすぎているんだもん。
どうしてコスト意識を持たないのかそれがどうしても疑問なのよ。
なんで馬鹿高くなったのかってね。


たぶん気がついた頃にはどっかのハードが撤退会見でもやりそうでしょうねえ。
なんといいますか、目を覚ましてくれ って言いたいですねえ。